七不思議・・・信じるか信じないかは探究心次第

改めて、“伊豆七不思議”とは•••
大瀬明神の神池、堂ヶ島のゆるぎ橋、石廊崎権現の帆柱、手石の阿弥陀三尊、河津の酒精進鳥精進、独鈷の湯、函南のこだま石

松の木がない等の不思議がある。
このような“七不思議”伝説は、日本各地にあり、伊豆のような半島全域の広範囲に伝わる不思議もあれば、埼玉県さいたま市に鎮座される調神社(つきじんじゃ)のように、境内含む神社そのものに”七不思議”が潜んでいたりと様々だ。

関東大震災で放置されていた、東京都文京区の無縁仏を、
昭和14年から昭和16年にかけて、リヤカーやオート三輪で運ばれた墓石群
東京都稲城市の“ありがた山”のように、東京都にも不思議な史跡が数多くあり、都心の一等地、東京都港区麻布には“麻布七不思議”と呼ばれる、文字通りの“都市伝説”もあったりする。

その“麻布七不思議”のひとつ“がま池”。大ガエルが池の水を吹きかけて、大火を退けたという江戸時代からの伝説。『NARUTO』でも知られる、服部半蔵、霧隠才蔵など忍者の歴史にその名を刻む、大ガマ忍者“自来也”を連想させるミステリーである。
様々な国の大使館や高級住宅が建ち並ぶ、
起伏に富んだ港区元麻布にて、
“がま池”はマンションの敷地内でかろうじて残存している。
森羅万象・・・オラに元気を分けてくれ

江戸時代後期、金魚養殖が盛んだったという歴史がある東京都港区元麻布。いまも一歩路地に入ると小さな池に巡り会えたりと、元麻布が湧水地だったことが伺い知れる。
水にまつわる史跡は埋め立てられてしまったり、暗渠化してしまうケースが多いだけに、地下水脈はとりわけ神秘的で不思議である。

そして今回の伊豆・大瀬崎の“神池”、
潜水調査すら許されず、
池の水をぜんぶ抜くことなど言語道断の“神域”。
人間の手を遮り、海水にも浸食されない、
まさに神ってる不思議な池である。
さて話しは戻り、“神池”の神秘を守り抜いている大瀬崎だが、昭和30年の沼津市との合併前は、田方郡西浦村であった。“温州みかん”の栽培が盛んな西浦の山間に、大々的な観光名所としては銘打たれていない神秘的な巨木“河内の大スギ”がある。

西浦の海岸線から山間へ約20km、
明確な住所、道中の案内板もないため、
カーナビやGoogleマップを駆使しても、
辿り着くまでは困難を要する。
この巨木の存在を知ったのは、2017年に日本テレビで放送されたドラマ『フランケンシュタインの恋』。このドラマのナレーションに携わることが何度かあり、ドラマスタッフに“河内の大杉”がロケ地であることを教えてもらったのだ。

綾野剛主演『フランケンシュタインの恋』。
実は物語シーンの数々は沼津市内であり、見覚えある街並みに親近感が湧いたことは言うまでもなく、仕事を通じて、故郷の名所を知れたことがとても嬉しかった。
ドラマ放送後は、聖地として多くのファンが訪れたであろう、その大スギの傍らにある案内碑を読むと、昭和16年にはこの巨木を後世へ残そうとする保存会が立ち上がっていたそうだ。それから市の合併までの昭和30年まで、沼津市は“沼津大空襲”に遭っている。