「正式名称は要確認?!」(1975年 その3)

マシンの進化・・・ピーキー過ぎてナレーターにゃ無理だ

ワクチン接種が進んだことで、世界的に経済活動が再開。
その結果、原油の需要が一気に膨らみ、
原油価格が急騰した2021年下半期。
コロナ禍の外出自粛で車の姿が減り、
電気自動車普及の”脱炭素時代”が到来した。

ホラー映画の演出に欠かせない”ガス欠”という言葉が、
時代遅れになりつつある車社会において、
”三密”を避けられる駆動力として、
バイクが注目されているらしい。

だが、殆どのバイクには、
ガソリン残量を知らせる
”ガソリンメーター”は装備されていない。

バイクの燃費と給油してからの走行距離から、ガソリンの消費量を常に計算しながらの運転が求められるバイカーたち。燃料油キャップを外してガソリンタンクの中身を目視で確認したり、タンクを揺らして、チャポンチャポンと液体音で残量を確認したりと、かなりアナログだったりする。

『ターミネーター2』にて、宿敵T-1000に串刺しにされ、
絶命したかと思われたターミネーターが
予備電源で復活したように、
バイクもまた”リザーブタンク”により、
万が一のガス欠に対してフォロー出来る。

15年以上乗りつづけている我がバイクは、
不安定な劣化リザーブタンクのため、
キュルキュルキュル!!頼りないセルモーター音は必至。
カモン!カモン!カモン!フ●ッーク!!
ホラー映画お約束のエンジンがなかなか掛からない、
もどかしいハラハラさせるあのシーン丸出しだ。

夏は暑い、冬は寒い、居眠り休憩出来ない、
ガソリン残量が分からないバイクもまたEV化が進み、
クルーズコントロールなど電子制御も搭載するなど、
『AKIRA』に登場した、通称”金田バイク”のような
近未来バイクの登場もまもなくかも知れない。

チェーンソー・・・使用上の注意をよく読んで

環境に配慮し、安全性を重視したりと、
急速に進化しているマシン類だが、
『悪魔のいけにえ』のホラーマシン
チェーンソー”とはどのようなものなのか?

『悪魔のいけにえ』の恐怖アイテム”チェーンソー”は、
スターターロープを強く引っ張り上げ、
バイクのアクセルのように、
ブーン!っという2ストロークエンジン音ともに
チェーン状の刃が回転、
エンジンオイルとガゾリンを混ぜた
”混合燃料”を動力源とする
エンジン式チェーンソー”。

“エンジン式チェーンソー”の代表的なメーカーに、
創業1689年・北欧スウェーデンの”ハスクバーナ”がある。

モーターサイクルドキュメンタリー『栄光のライダー』にて、名優スティーヴ・マックイーンが愛したオフロードバイク、実はハスクバーナ製であり、大木を切断する”チェーンソー”のパワーには、バイクの製造技術が反映されていることが伺い知れる。

まさに”チェーンソー”は、
れっきとした”エンジンマシン”なのだ。

エンジン式のチェーンソーは、平均重量は約5.5kg。
『悪魔のいけにえ』に使用された旧式チェーンソーは、
おそらく5.5kg以上はありそうだ。
その重さに加えて、
エンジン全開に白煙とともに回転するチェーン刃。
キックバックを物ともせず軽々と持ち上げ、
執拗に追いかけてくる大男。

遠くから迫り来るエンジン音、
目の前で血飛沫あげるエンジン音、
切れ味悪そうなチェーンソーの唸るエンジン音と断末魔は、
演出過多なグロテスク映画より何倍も恐怖が伝わる。

ブレード・・・股間装着上の注意をよく読んで

そんな、すっかりホラー映画のスプラッターアイテムとなってしまった”チェーンソー”。『悪魔のいけにえ』以降も、チェーンソーが登場するホラー映画が公開され、2003年公開のフレンチ・スプラッターの傑作『ハイテンション』では、コンクリートなどを切断する”エンジンカッター(パワーカッター)”が登場する。

ショッキングなステージ衣装で知られるヘヴィメタルバンド、W.A.S.P.の発禁ジャケット『ANIMAL (F✴︎✳︎K LIKE A BEAST』。股間に装着されている丸鋸 “丸ノコ”が強烈なインパクト、これがデビューシングルのジャケットなのだから笑える。

さて、この”丸鋸タイプ”で、チェーン状の刃を備えた、
”チェーンソー”と呼ばれる工具があるのか調べてみたのだが、
映画『ハイテンション』に登場するモデルはなかなか見当たらない。

おそらく『ハイテンション』に起用された、丸鋸タイプの殺戮マシンは”エンジンカッター”ではないかと推測する。岩をも砕く”エンジンカッター”ならではの破壊力が、映画クライマックスに遺憾無く発揮されていただけに。

どっちでもいい・・・いやっ、よくないと思うよ

トレーラー先端の牽引車両を、”トラック”だとつい最近まで思い込んでいたのだが、ご存知かもしれないが、トラックではなく、トラクタ、もしくはトレーラーヘッドという名称。えっ?いまさら?といったこのような情報をナレーション現場で知る事が多い。

勝手な思い込み、間違った日本語、
いい加減なイントネーション、
恥ずかしながら、
染み込んだ我流のデタラメな日本語をデフラグ中だ。

そして、エンジンカッターを、
ざっくり”チェーンソー”だと思っていただけに、
今回のブログを通して、
”回転式切断工具”の奥深い世界を知れた。
このブログを綴る事により、
自分のボキャブラリーがアップデートして欲しいものだ。

さて、原油価格高騰と同時に、
ウッドショック”と呼ばれる木材価格も高騰した2021年。
コロナ禍により、自宅で生活する時間が増え、
自宅改修や郊外の新築住宅などがアメリカ国内で増加し、
日本への輸入木材が減ってしまった問題。
このニュースは、
度々ナレーションさせていただいた記憶がある。

僕は走り 閉店まぎわ 君の欲しがった椅子を買った

”ウッドショック”や脱炭素社会、
国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成などから、
木材への注目が高まっているだけに、
伐採工具“チェーンソー”は、
ホラー映画マニアに愛されるキラーアイテムから、
我々に、木製の温もりを届けてくれていた工具であることを、改めて認識しなければならないと思ったのだ。

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